包丁の材質について

2015 年 6 月 28 日

炭素鋼
鉄と少量の炭素の合金で、いわゆる鋼のことです。白鋼・青鋼を指し示します。
砂鉄や鉄鉱石が原料になっています。

・玉鋼
日本刀の原料で不純物が非常に少ない最高峰の鋼。

・玉白鋼
白鋼の中でも玉鋼に最も近いと言われる最高級品(白1号)。

・白鋼
全部が砂鉄からの炭素鋼で不純物を徹底的に取り除いた玉鋼の組成的に最も近い。
焼き入れは困難だが、硬度と切れ味は最高クラス。

・青鋼
白鋼に合金元素(クロームとタングステン)を加え、摩耗性と粘りを出したもの。
硬度と切れ味は最高クラスで白鋼より粘り強い。原料と製法から非常に高価です。

・銀鋼
クロームを大量に含有のステンレス。錆びにくいが硬度が幾分低い。炭素鋼並の
切れ味を持つ。カミソリなど。

・日本鋼
日本製の鋼。

白鋼や青鋼の呼び名は鋼を区別する方法として白い紙と青い紙に包んでいたことが
由来です。(白紙や青紙とも呼ばれています)炭素含有率が多いほうから1・2・
3号となります。(黄鋼もあります)

 

特殊鋼
炭素以外にニッケル・クローム・モリブデンバナジウムなどの合金元素を加えた合
金鋼を指し示します。炭素を多く含む炭素鋼も仲間だったりします。

・ステンレス鋼
クローム12%以上加えたもの。

・モリブデン鋼
クローム12%以上加え、さらにモリブデンを加えたもの。

・スウェーデン鋼
スウェーデン生産鋼。炭素が多く不順物が少ない高品質な材質。

・V金
ステンレスだが硬度もあり、非常によく切れる。加工が難しいので高価な材質。

・ダマスカス鋼
厳密には、材質の名称ではなく製法。高温の2種類の鋼を何度も折り曲げて畳んで、
叩き上げたりして鍛鉄します。できあがりには独特の模様が浮かび上がる。通常の
鋼より丈夫で粘りがあり切れ味もよい。炭素鋼材なのに錆にも強い。

合金元素はクローム・ダングステン・モリブデンバナジウム・ニッケル・コバルト
などがあります。クローム12%以上添加で表面に酸化クローム皮膜ができて、錆
にくくしてくれます。

炭素鋼は、硬く鋭い切れ味を持ちますが、欠けやすく錆に弱いという特徴があり、
ステンレス鋼は、錆に強くなりますが鋼より柔らかく、切れ味の劣化が早めになり
ます。本焼(全鋼)とは、1枚の鋼で作られている包丁です。切れ味が長持ちして
切り口がきれいですが硬いので欠けやすく研ぐのが大変です。
一般的な包丁は、切る部分が鋼、反対側(背)などは軟鉄を合わせてます。軟鉄は、
鋼を支えるような役割をしています。
仕上に軟鉄を研いで、霞んだつや消しのような状態から「霞研」と言い表します。
さらに上級研ぎが「本霞」です。読んで字の如く、まるで鏡のように磨くと「鏡面
仕上」になります。

包丁は、使い終わったら中性洗剤とスポンジで、すぐに洗いましょう。大根の切れ
端やコルクで表面を磨くと綺麗になります。錆ないように乾いた布で水分を拭き取
って自然乾燥させましょう。包丁差しがあるならベストです。鋼の包丁は食用油を
薄く塗ったり、長期間使用しない場合は、新聞紙などにくるんでおくと錆の防止に
なります。

 

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